消費者志向NACS会議2009
消費者志向NACS会議2009
どこかおかしいぞ!食の安全と安心 ~持続可能な食を消費者・企業と共に考えよう~
消費者志向NACS会議実行委員会 小椋美佳
今年で4回目を迎える消費者志向NACS会議。今年度は(財)麻布研修センターの後援を得て開催することができた。
恒例の「消費者が選ぶ企業ブランドベストテン」の発表の後、シンポジウム「どこかおかしいぞ!食の安全と安心~持続可能な食を消費者・企業と共に考えよう~」に移った。
まず、パネリストのNACS食生活特別委員長、戸部依子氏の問題提起から始まる。食品に関する事件・事故が多発し、その度に商品の回収や店頭撤去がなされているが、中には安全性に問題がないと思われるものもあり、ステークホルダーとして改善できることがないかの問題提起があった。整理すべき点として、1.「不安」はどこから出発し、何によって増大するのか。2.基準値を超えても、科学的に判断すると健康に影響を及ぼさないものをどう考え、対応するか。3.回収するか否かだけでなく、再発防止、安全性向上、消費者満足のために取るべき対応は何か、を確認した。
次に4人のパネリストによる発表が続く。1人目は味の素(株)広報CSR部、渡邊裕見子氏。CSR推進の立場から、食の安全の確保と的確な情報共有のために、まずしっかりと足元を固め、ツボをおさえて伝え、ステークホルダーとじかに接する企業の取り組みを紹介される。次にセブン&アイ・ホールディングス、常務執行役員、稲岡稔氏より、「食の安全・安心」に関わる社会情勢の変化の中で、イトーヨーカドーの企業としての取り組みの具体例を見せていただく。3人目の毎日新聞社、生活家庭部編集委員、小島正美氏からは、マスコミの安全報道と政府、消費者団体の役割を、マスコミ内部からの、率直で貴重な意見を聞く機会を与えられた。最後のNACS東日本支部食生活研究会代表、蒲生恵美氏からは、伊藤ハム調査対策委員会委員として、地下水シアン汚染問題に関して、今回の事件の事情説明を受ける。結果的に健康被害が出ない製品を大量に自主回収した現実とその背景に加え、今後の対応への課題も示された。
後半のパネルディスカッションでは、パネリストと聴衆が意見交換をし、
・消費者にとっての現状の自主回収は、安全なものだけを手元に残すことを確実に示され、結果的に思考をしなくてすむ現状をもたらしている→消費者にとって硬直化した社会を生んでいる。
・消費者は結局、マスコミの報道によって混乱させられている→消費者が、健康被害の可能性があるものとそうでないものを分けて考えられるように企業が、教育がそのような流れをつくってゆくべき。
・マスメディアから見ると報道側、企業側、行政側にそれぞれ情報のギャップがあり、それが情報の宿命でもあるが、そのギャップを埋めるために誰かが行動をおこさなければならない。等の共通認識を確認し合った。
参加者70名中54名の回答を得たアンケートでは、パネリストの問題提起に関して43名(80%)から、発表に関して40名(74%)から、パネルディスカッションに対して41名(76%)から、「大変良かった」又は「良かった」という評価を得た。食をめぐる問題点をより明確に理解する貴重な機会が与えられた「消費者志向NACS会議2009」であった。





















































